ラズパイZeroから自宅のNASにアクセスしてみよう
ラズパイZeroから自宅のNASへアクセスしてみよう。
使用したNASはこちら。本エントリーでは、NASのセットアップは完了しているとします。
- Synology DiskStation DS415+
Synology DiskStation DS415+ クアッドコアCPU搭載4ベイNAS CS4960 DS415+
- 出版社/メーカー: Synology
- 発売日: 2014/10/06
- メディア: Personal Computers
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過去のエントリーでお馴染みの、野菜を育てているNASです。
今回ご紹介する手順はこちら。
- ラズパイZeroでNASを自動的にマウントする
- ラズパイZeroで撮影した写真をNASに保存する
ラズパイZeroでNASを自動的にマウントする
最新のRaspbian では cifs-utils はデフォルトでインストールされていますが、もし入っていない場合は以下のコマンドでインストールします。
$ sudo apt-get install cifs-utils
次に、ラズパイZeroにNASをマウントするためのマウントポイント(ディレクトリ)を作ります。
$ sudo mkdir /mnt/nas
mountコマンドでファイルシステム、NASのIPアドレス/ディレクトリ、ユーザー名、パスワード、文字コードを指定し、NASをマウントします。
$sudo mount -t cifs //192.168.254.111/share /mnt/nas -o username=xxxxxx,password=xxxxxx,iocharset=utf8
設定が終わったら、df コマンドでNASがマウントされているか確認してみましょう。
pi@raspberrypi:~ $ df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 /dev/root 14G 4.2G 8.5G 33% / devtmpfs 182M 0 182M 0% /dev tmpfs 186M 0 186M 0% /dev/shm tmpfs 186M 4.7M 181M 3% /run tmpfs 5.0M 4.0K 5.0M 1% /run/lock tmpfs 186M 0 186M 0% /sys/fs/cgroup /dev/mmcblk0p6 65M 21M 45M 33% /boot tmpfs 38M 0 38M 0% /run/user/1000 //192.168.254.111 /share 3.0T 2.2T 825G 73% /mnt/nas /dev/mmcblk0p5 30M 398K 28M 2% /media/pi/SETTINGS
OS起動後、自動的にNASをマウントする
mountコマンドを使って手動でマウントするのは大変なので、自動的にマウントするように設定します。/etc/fstab
にマウントに必要な情報を記述します
$ sudo vi /etc/fstab 以下を追記 //192.168.254.111/share /mnt/nas cifs username=xxxxxxx,password=xxxxxxxx,file_mode=0755,dir_mode=0755,iocharset=utf8,uid=1000,gid=1000,forceuid,forcegid,_netdev 0 0
OS起動後、NASが自動的にマウントされるようにブートオプションを変更します。ネットワークサービスが起動されてからブートするようにタイミングを変えます。この手順がないと、fstabに設定したNASのマウントが失敗してしまいます。
(起動スクリプト /etc/rc.local
にsleep時間を指定する方法もあるけれど、起動時間が遅くなった場合、NASのマウントが失敗します。)
$ sudo raspi-config
3 Boot Options Configure options for start-up
選択してEnterキーを押すB2 Wait for Network at Boot Choose whether to wait for network
を選択してEnterキーを押すWould you like boot to wait until a network connection is established?
<はい>
を選択するWaiting for network on boot is enabled
<了解>
を押す
OSを再起動して、自動的にマウントされるようになったか確認します。
補足:なぜ_netdev
の記述だけじゃダメなの?
ラズパイのOS起動時、ネットワークインタフェースにIPアドレスが割り当てられていない状態で /etc/fstab
の情報を元にマウントされますが、これを防ぐために /etc/fstab
のオプションで _netdev
を明記してネットワークサービスが起動されてからマウントするようになります。
本来だと、この王道のお作法でネットワークサービスが起動されるまでマウントするのを待ってくれるようになりますが、これだけだと Raspbian Jessieのバージョンだとネットワークの有効化よりも先にマウントしようとするので結果としてNASのマウントが失敗してしまいます。この対策のため、raspi-config
で Wait for Network at Boot
を有効化します。
この設定を有効化すると、/etc/systemd/system/dhcpcd.service.d/wait.conf
が作成され、dhcpcdに -w
オプションが付くようになります。この場合、IPアドレスがDHCPで割り当てられるまで、バックグラウンドに移行しないようになり、NASのマウントの失敗を防ぐことができます。
注意点としては、常に自宅のネットワークに繋がっていないと、OS起動時にネットワークの待機を暫く待機してしまいます。ネットワークを切った状態でのOS再起動時や、どこかへ持ち運んで使用する際はお気をつけ下さい。
OSを再起動して、NASがマウントされているか確認する
$ sudo reboot
OSを再起動後、df コマンドで /mnt/nas
がマウントされていることを確認します。
pi@raspberrypi:~ $ df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 /dev/root 14G 4.2G 8.5G 33% / devtmpfs 182M 0 182M 0% /dev tmpfs 186M 0 186M 0% /dev/shm tmpfs 186M 4.7M 181M 3% /run tmpfs 5.0M 4.0K 5.0M 1% /run/lock tmpfs 186M 0 186M 0% /sys/fs/cgroup /dev/mmcblk0p6 65M 21M 45M 33% /boot tmpfs 38M 0 38M 0% /run/user/1000 //192.168.254.111/share 3.0T 2.2T 825G 73% /mnt/nas /dev/mmcblk0p5 30M 398K 28M 2% /media/pi/SETTINGS
ラズパイZeroで撮影した写真をNASに保存する
カメラデータ保存用のディレクトリを作成し、カメラで撮影してみましょう。
カメラについては、前回のエントリーを参照
$ cd /mnt/nas $ mkdir camera $ raspistill -w 1920 -h 1080 -o /mnt/nas/camera/picamera.jpg $ ls -l /mnt/nas/camera/ -rwxrwxrwx 1 pi pi 1029164 5月 2 16:05 picamera.jpg
ラズパイZeroのカメラで撮影した写真がNASに保存されています。
NASの楽曲再生もオススメ!
楽曲データをNASに保存し、その楽曲をラズパイZeroで再生する方法もオススメです。わざわざラズパイZero本体に楽曲データをコピーする必要が無いので、自宅だけの用途でしたらNASを活用する方法もアリですよ。
pHAT DACについての詳細は以下で説明しています。
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- 出版社/メーカー: Synology
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